【ウォーターマン】「リーニュ 60 レディ」(c.1960s) + 金張りキャップ

【WATERMANS】”Ligne 60 Lady” with Gold Filled Cap (c.1960s) Made in France.

やっとパーカー・ペンから離れたので、久しぶりにウォーターマンを……筆休めですね。今回はお馴染みのフランス製「リーニュ６０・レディ」の18k金張りキャップ仕様をご紹介いたします。このペンも（前回のV.S.ほどではないものの）状態があまり良くなく、購入から数ヶ月間放置状態でした。機構的・構造的には全く問題はありませんでしたが、外観はほぼジャンク状態？でした。以下、レストア前の写真です。

※見た目以上に酷かったですね。

外観レストアのお話が中心になりますが、今回も「プレ・リム＋ルネッサンス・ワックス」で仕上げましたがプレ・リム使用時に水分（水）を含ませて磨きを入れてみたり、塗った後１時間程度放置してみたりと色々実験をしてみました。下地処理は従来通りですが、水分（水）を含ませて磨きを入れるとプレ・リムの「伸び」が良くなる反面、コンパウンドとしては若干性能落ちを感じました。しかし丹念に時間を掛けて磨き上げると素材に負担をかけずに仕上がることが判りました。思った以上のデキにちょっと驚いております。但し塗った後１時間程度放置についての効果はわかりません。以下、写真です。

※レストア前とは断然輝きが違いますね。

■ディテール

ペンのディテールは以前紹介した「リーニュ６０・レディ」と同スペックです。外観の違いはキャップのみで、ペン先は同じNo.2仕様ですが、イミテーションがキーホールマークかハート穴かの違いがあります。試筆した感想ですが両方共に何ら変りは無く、相変わらずガチなニブのようです。また軸色の正式名称はわかりませんが「ビスタ・ブルー（通称）」などと呼ばれているようですね。いかにも60年代らしい色合いが気に入っております。カートリッジ式で構造がとてもシンプルですので日ごろのメンテナンスさえ怠らなければ、実用万年筆として現在でも十分使用可能だと思います。但し、すでに販売が終了したCFカートリッジを使用する上にコンバーターが一切使えないのが唯一の難点ですね。それ以外は中々個性的で扱い易いペンだと思っております。

※イミテーションのハート穴付きNo.2ニブ。

※CFカートリッジ仕様が唯一の難点ですね。

以下、2種類の「リーニュ６０・レディ」の比較写真です。

※ペン先のイミテーション・デザインの違い。切り割りの長さが若干違うようです。

この「リーニュ60」はサイズの他に軸色・キャップ・ペン先のデザインや大きさなど様々な仕様が存在しており、全てを把握しているわけではありません。そんな中にお気に入りの組み合わせが発見できれば楽しいですね。興味のある方はご参考までにどうぞ！！