【ウォーターマン】米国製 「クルセイダー」 後期型（c.1948-50s） + オープン・ニブ

【WATERMAN】”Crusader (open nib)” late version. (c.1948-50s) Made in U.S.A.

今回は後期型「クルセイダー」のオープンタイプ・ニブ（米国製）を紹介をいたします。以前テープライト・ニブ付きの初期型クルセイダーを紹介しましたが、こちらはオープン・ニブが付いた後期型モデルになります。クルセイダーのオープン・ニブは特段珍しいという程のものではありませんが、探しまわると出てきませんね。まずは写真から……。

※軸色は黒色に見えますが、黒に近いダーク・グレーです。

ペンの外観ですが、横ラインが強調されたクルセイダー特有の金属キャップデザインで個人的な見解から言うと正直あまり好きなデザインではありません。また材質的に金属が柔らかめで落としたり、ぶつけたりすると簡単にキズや凹みができそうな気配がしますね。このペンで最も気に入っている部分は何といってもこの平凡なペン先にあります。このペン先は以前紹介したリーダーやレディ・コリンスの50年代初めの「IDEALシリーズ」と同一のものであり、これと言った特徴がない反面、変なクセもありません。極々平凡で素直な普通のペン先って感じですね。何でこのペン先が好きなのかは自分でもよくわかりませんが、書き始めると妙な安定感があり最後まで期待を裏切らない！？安心感を常に感じ取ることができるようです。ワケはさておき、とにかくお気に入りなんです。（笑）そして軸の握り具合いやバランスが良い上に重さも絶妙でコストに見合った実用万年筆の見本みたいな感じがイイですね。（チープ感はありません）

※見た目はど～てことない平凡なペン先。

ペンのディテールはレバー・フィラー式でキャップを閉じて約12.8cm、キャップを尻軸に差すと約15.3cm、胴軸の直径が約11.5mm。ペン先は「IDEAL 14K」の刻印が入ったコンベンショナルなオープンタイプ・ニブで字幅は極細字（XF）～細字（F）。面白味は無いもののインクの流れが良く、特に欠点もないごく普通の実用万年筆のように思えます。但し、この時代のウォーターマンには珍しくニップルの直径が7mm強あるので、サックサイズは通常よりワンサイズ上の#17サイズを装着。今のところ問題は起きておりません。

※ペン内部とインプリント。

今回のブツは外観はほとんど汚れが無かったのであまり手を入れませんでしたが、内部は徹底的に洗浄してレバーの錆も落としてみました。仕上がりは上出来の方かな！？