【シェーファー】TMタッチダウン 「ソボリン」 後期型（c.1951）+幻のグレー軸

【SHEAFFER】TM Touchdown “Sovereign” late version (c.1951) made in U.S.A.

今回はTMタッチダウン「ソボリン（ソブリン）」後期型をご紹介します。製造・販売はほぼ一年程度で、このペンを見てピンとキタ方は相当熱狂的なシェーファー・フリークかタッチダウン・コレクター或いはメーカーを問わずレアなペンを収集しておられる愛好家のどちらかでしょうかね！？いったいどこが……って、初期のタッチダウン・モデル（FATタッチダウン、TMタッチダウン）の中で唯一のグレー軸だからなのです。これ以降TIP-DIPタッチダウンやスノーケル、続いて60年代モデルにはグレー軸は普通にラインナップされているのですが、1950年前後までダーク系カラー一辺倒だった商品もこの時期に米国においてパステル・カラーが流行り始めた頃と重なり、カラーリングのマーケティングを行っていたのでしょうかね？まずは写真から……。

※ホワイト・ドット付の金メッキクリップ＆スチールキャップの後期型仕様。

色調はいわゆる「塩ビパイプ色」で正式名称は「パステル・グレー」と言うのだそうです。こいつは中々のレア品で完動品が売られているのをネット上で私は見たことがありません。稀にeBayで軸が割れているものや尻軸が紛失・破損したものなどがパーツとしてオークション出品されているのを見かける程度です。今回海外より（吟味せずに）タッチダウン用補修パーツを一袋（日本で言うところの福袋に近い）購入しましたが、その中に紛れておりました。単にラッキーだったのでしょうね。私的にはTMタッチダウンにはあまり興味はない上に、手に馴染まないのでスルーしてきましたが……。

※ペン先はF（細字）程度。写真右は胴軸のインプリント。

ペン先は特に変哲の無い細字で、見かけから想像できないほど結構なガチニブ！好みのペン先なんですが、如何せん私には軸が少々細すぎで持ちづらく書きにくい苦手なペンですね。ペンのディテールは他のTMタッチダウン・シリーズと変わりませんが、詳細は以前紹介した「TMタッチダウン」シリーズをご覧ください。但し、ペン先を見ると「TMソボリン」シリーズ（前期型・後期型問わず）と「TMステイツマン」を比べると微妙に形状が異なるような気がします。一見同じように見えますが、ペン芯を見ると明らかに違うタイプのモノがついているのがわかりますよね。試筆した感じはほとんど変わらないのですがこの発見は初めてでした（気づかなかっただけ？！）。以下の写真を見てください。

※写真左右共に左が「ステイツマン」で右が「ソボリン」のペン先。右側は細いですよね？

※ペン全体を比較。外形的な寸法に違いは無さそうです。

しかしこれとは別に「TMソボリン」でも「TMステイツマン」と同じペン先・ペン芯がついているものもあります。まァ～、いろいろ掘り下げればキリが無いので今後の研究課題としますが、この度は全く予想すらできなかったペンが入手できた上に、大きなナゾまで提供されてしまいました。正直、トホホな気分ですね。

★参考「TMソボリン」の初期型・後期型の比較。（2016/10/12追加）↓

※グリーン軸の初期型。キャップバンドが狭く、ホワイト・ドットがありません。