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「プレ・リム」 コンパウンド

“PRE-LIM” Compound made in England.

今回は新たに入手した貴金属用のコンパウンドをご紹介します。以下、写真の通り以前紹介した「ルネッサンス・ワックス」の姉妹品のようです。用途としては金属パーツの仕上げ用コンパウンド(もちろんプラスチックにも使用できます)で以前から使用していた「SIMICHROME POLISH」や「AUTOSOL」と基本的に使用目的と用途が同じですね。先ずは写真から……。

  

※「プレ・リム」と以前から使っていた「SIMICHROME POLISH」と「AUTOSOL」。

この3つの商品は基本的に目的・用途は同じなんですが、発想が違い「SIMICHROME POLISH」と「AUTOSOL」(両方共に独製)は自動車用クロムメッキパーツの艶出しを目的にしているのに対して、「プレ・リム」の方は宝飾品向けの艶出しコンパウンドという特長があり、若干こちらの方が用途と間口が広いという印象があります。しかし得られる効果(目的)という点では同じですね。ただ「ルネッサンス・ワックス」と「プレ・リム」は相変わらず靴クリームのような匂いがします。もちろん、塗った後匂いは消えますが……。以下、文章と言葉だけでどれだけ伝わるか判りませんが、3パターンの「コンパウンド+ワックス」効果をインプレしてみたいと思います。

■「SIMICHROME POLISH」+「ルネッサンス・ワックス」

こと「輝きと艶」に絞って言えば目下この組み合わせが最強かな!?「SIMICHROME POLISH」の粒子が粗いせいなのかどうか判りませんが、表面の比較的浅いスラッチ・キズはほとんど見えなくなり、仕上がりも「ピッカピカのテッカテカ」で古いモノであっても新しいモノのように見え、加えて見えばえも良くなります。トコトン外観のキレイさ・美しさを重視するのであればこの組み合わせが良いと思います。如何にも米国人あたりが好みそうなレストア手法ですね。(実際、人気もあります)

■「AUTOSOL」+「カルナバワックス」

「輝きやキレイさ」については「SIMICHROME POLISH」に一歩譲るものの、「艶」に関しては然程変わりません。粒子が細かくまたカルナバワックスを使っているせいか極端なテカりも無く、それなりに自然に見えるあたりが程よい感じです。あくまでもオリジナル状態(キズや凹みを含む)をキープしたいと思うなら、この組み合わせが良いかも知れません。このブログに掲載されている大半のペンはこの手法で仕上げております。

■「プレ・リム」+「ルネッサンス・ワックス」

姉妹品の組み合わせ。今回初めて挑戦してみました。

  

意外なことに(写真では確認しづらいですが)浅いキズが少々残っておりますが、コンパウンドとしての仕事はキッチリやっているようです。粒子も思ったほど強烈なものではなさそうで極端なテカりや必要以上の輝きも無く、全体的に「シットリ」した仕上りが特徴的でワザとらしい感じが無いところに好感が持てますね。う~~ん、この組み合わせは予想外にデキが良くちょっと押さえが利いた渋いレストア手法かもしれません……。これから研究する価値が有りそうな予感ですね。

pre-lim08 → 

※普段はペン先にコンパウンドは使用しませんが、今回は実験ということで……。

以上、3パターンを晒してみました。但し上記の作業前に「3Mのコンパウンド」でしっかり下地を整えておく必要はあります。まァ~、どの組み合わせが良くて何がダメってことは全く無いですが、自分なりの好みに応じていろいろやってみるのも楽しいと思います。中々言葉と文章、写真だけでは違いが伝わりにくいですが、実物を見ると誰でも違いが判ると思いますので興味のある方は是非チャレンジを!!ただくれぐれもペン本来の風合いを損ねますので磨きすぎ・削りすぎにはご注意ください!そして楽しんで作業をすることを忘れないでください!

★注意!セルロイドに使用できるかどうかは判りません!試したことが無いので…★

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