【シェーファー】カナダ製「ステイツマン」(c.1949-50)ファット・タッチダウン
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最終更新日:2017/08/19
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【SHEAFFER】 Early Touchdown “STATESMAN” (c.1949-50) made in CANADA.
とうとう探し出しましたぞ!、カナダ製「ステイツマン」のファット・タッチダウン・バージョン。結論から言うとこのブツは単にカナダ製というだけではなく、実のところ胴軸はファット・バージョンなんですが、ペン先とペン芯は後に発売される「TMタッチダウン」と同じサイズのものが搭載されているとてもアトラクティブな組み合わせのペンなのです。このレアな組み合わせを一度は体験して見たいと思いつつ入手ができず、気がつけば約10年の歳月が流れておりました。正直言ってネット上でこれほど入手が困難だとは思いませんでしたね。海外のレストア仲間たちが言うには「単に気づかないか、見逃されているだけ」の場合が多いということらしいです。先ずは写真から……。
※見た目はどうってこと無い、タダのステイツマン。
さてキッチリレストアを終わらせていよいよ試筆。第一印象は想像通りの書き味・書き心地でしたが、意外なことにこちらの方がペン先が硬く全くフレックスを感じさせない程ガチニブな上、驚いたことにペン全体のバランスや丈夫さ、そして書き易さは米国製より良い意味で一段階進化したように感じますね。ただこれから使用を続けていく中で、もしかしたら不満も出てくるかもしれませんが今のところ中々ユニークな組み合わせで色々と楽しませて貰っています。う~~ん、本当に面白いペンですね!!
※カナダ製のニブとペン芯。そして胴軸のインプリント。
ディテールは米国製ステイツマンと全く同じで外観やメカニズムに違いはありません。そしてパーツのクオリティも悪く無い上に、頼りなさや怪しい部分も無く真っ当な感じが伝わってきますので米国製より作り込みは良いかも知れませんね。以下、米国製とカナダ製の比較写真です。
※ペン先を比べると大きさの違いがハッキリしますね。
★P.S. カナダ製「トライアンフ型ニブ」(ファット・バージョン)についても近日中に紹介したいと思っております。
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