【バヤール】「628」(c.1960s)
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最終更新日:2017/02/07
01-万年筆紹介, 05-ペン先, M09-BAYARD, N06-フランス, s10-カートリッジ・コンバーター両用式
【BAYARD】”628″ (c.1960s) made in France.
3本目の「バヤール」をご紹介します。今回もほぼデットストック状態で掘り出した60年代カートリッジ式の鉄ペン仕様の「628」を取り上げたいと思います。特筆すべきところがあまりないペンなのでサラッと紹介したいと思います。ペン先はバヤールとしてはかなり珍しいテープライト型に似たメッキされたスチール製で、テープライト型というよりむしろパーカー45のようなトライアングル型に近い仕様ですね。まずは写真から……。
※前回の「945」と同じく素っ気ないシャーシが何とも……。
上の写真の通り60年代のバヤールらしいシンプル過ぎるデザインは健在のようですが、時代の流れに沿うかのようにペン先などに意欲的・実験的な試みが感じられ、ペンの成り立ちとしては中々面白いと思います。しかしあくまでも低価格ラインを狙った商品なので全体的に軽く仕上がっており、正直言ってチープ感がバリバリ伝わってきます。しかもペン先やキャップにゴールド・メッキしているのは良いのですが、あまり本気度を感じさせない辺りが如何にもフランスぽくって微笑ましく好感がもてますね。(笑)
※トライアングル型ニブとやる気のないインプリントがイイ感じ。
試筆してみると意外に書き易くてきちんと設計されたペンだということが伝わってきます。鉄ペンの割にはしっかりした剛性感と安定感があり、安っぽいデザインとは対照的に「オッと、中々イイじゃないか」と思わせるフシがあります。何と言うか驚きと意外性に満ち溢れたタッチ感がイイですね。
ペンのディテールは、カートリッジ式でキャップを閉じて約13cm、キャップを尻軸に差すと約15cm、胴軸の直径が最も太いところで約11.5mm。「945」と比べて全長が約8mm短く、軸の直径がほんのり太いぐらいです。ペン先はトライアングル型のスチール製でグニュグニュのフレックスの細字。この成り立ちで鉄ペンのフレックス・ニブは結構珍しいかも知れません。まァ~、そこそこポテンシャルがある万年筆って感じですかね。この度は「こんなバヤールもあるよ」ぐらいにサラッと受け流して頂ければ幸いです。
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