【シェーファー】「1000 ドルフィン C/C」（c.1962-64）＋14k・XFニブ

【SHEAFFER】 “1000 Dolphin” C/C Filler (c.1962-64) with “XF nib” made in U.S.A.

今年はどういうワケか「エスターブルック」と「ドルフィン」の当たり年のようで前回のスタブ・ニブに続き、今回は金メッキキャップ仕様（1000）の極細字（XF）未使用品が入手できましたのでご紹介いたします。私は「ドルフィン 極細字」の熱狂的なフリークなもんで、見つけてしまうとツイツイ買っちゃうんですよね～～。ただこのペンはデットストック状態なので使用することを躊躇しておりますが……。まずは写真から……。

※デットストックとは言え、それなりの経年劣化がありますね。写真右はチョークマーク。

かつては金属キャップ仕様（500シリーズ）も数本所有しておりましたが、鉄ニブ故に寿命が短くまた修復も難しいので数年前ほぼ全てを処分（転売）しました。その昔（7～8年前で1ドル＝80円程度）米国からの送料込みで30～40ドルで入手できたこれらのペンも「エスターブルック」同様、今では気軽に購入できるモノでは無くなりました。そこで比較的コスト・パフォーマンスに優れた「14k仕様の800 & 1000」のみを使用することにしました。ドルフィンの極細字については500, 800, 1000「ドルフィン」の記事で少し触れておりますが、私的にはシェーファーの極細字トップ3に入ると思うくらい主流から外れた個性的な書き心地が気に入っております。特にペン先が横方向に流れるときのリニアな感触が堪りません！もうこの一点にシビレています！しかし反面あまりに独創的でクセのあるペン先ですので、決して万人向けとは言い難い側面もありますね……。

※こんなに細いペン先は現代の外国製ペンでは有り得ませんね！写真右は細字（F）。

このように好き嫌いがハッキリしている尖がった個性的なペンは多々存在しておりますが過剰な期待は禁物です。ハズレると思いっ切り「ガクッ！」と来るし、反対にジャスト・ミートするとそりゃもう～ヤバイですよね。じゃ～、私はどうかと言うと様々なペンをレストアして復活させたいというのがそもそもの動機ですので、そのペンの素性や個性、評判などは二の次、三の次で期待など最初からしておりません。ただ修復・補修を終えて試筆を始めると「うん、普通だな」とか「こりゃ、中々面白い」とか「おっと、不思議～～」などと、ここで初めてそのペンの面白さと楽しさに気づくと言うのがいつものパターンですね。さて「ドルフィン」についての記事はおそらくこれが最後になるだろうと思います。「ドルフィン」に限らず、個性的・独創的なペンにアプローチしたい方々のご参考になれば良いのですが、あくまでも一個人的な意見（見方）だと思って下されば幸いです。

※「1000 Dolphin」はC/C仕様のみです。