【シェーファー】カナダ製「TDタッカウェイ・センチネル・デラックス」(c.1949-50)+事故編
公開日:
:
01-万年筆紹介, 02-万年筆修理・補修関連, 05-ペン先, M01-SHEAFFER'S, N04-カナダ, s02-タッチダウン式
【SHEAFFER】 Touchdown “Tuckaway Sentinel Deluxe” (c.1949-50) made in CANADA. = Accident =
今回はレストア中の事故では無く、筆記中にペン・ポイントが飛んじゃったと言うお話。それと共に自分自身がレストアしたペンで使用中にアクシデントに見舞われた第一号でした。「タッカウェイ」は数本所持しておりますが、2~3年前に購入したカナダ製「タッカウェイ」が一番手にシックリきていただけにちょっとショックですね。この個体は中々表には出てこないレアモノだけにリプレス用ニブを探し出すのはかなり困難だと思います。修復には専門家にお願いしてペン・ポイントを継いでもらう方法しかないのかな……!?先ずは写真から……。
※逸品中の一品。カナダ製「タッチダウン・タッカウェイ」。
このペンのディテールについては米国製「タッカウェイ」とスペックは同じです。ただそこはカナダ製、米国製より全てがカッチリ仕上がっており信頼度が高かっただけにこのようなカタチで最期を迎えるとは想像すらしておりませんでした。外観的には少々クタびれておりますが、壊れた箇所はペン・ポイントのみで構造的・機構的には全く問題が無いので諦めることに中々踏ん切りがつきません……。
※胴軸とキャップのインプリント。
この個体の最大の特徴は何と言っても尻軸に「Touchdown」の刻印が彫られていることです。これはカナダに於いて「TD(タッチダウン)タッカウェイ」のファースト・ロッド物だというのが大方の意見のようです。これ以降のモデルは通常通り縦にスジが入ったモノになるようです。このような尻軸はシェーファー・ペンの他モデルでも見かけたことがありませんし、珍しいモノとして大切に扱ってきたハズなんですが……。ただスクリューは少々廻しづらいですね。あとはカッチリ仕上がっている以外は然程米国製と変りはありません。
※面白い尻軸。「TouchDown」の文字が一周しております。
いままで古い万年筆の最期については真剣に考えたことがなかったのですが、こうなった以上どうするかの結論はまだ出していません。まァ~、冷静に考えれば60年以上経った古いモノだけに当然有り得ることであり、何と言うか現実に引き戻された感じがありますね。そして修復したほうが良いのか?、或いはこのまま使命を終らせた方が良いのか?まだ結論は出ておりません……。皆様はどう考えます……??
※残念……。片側のペン・ポイントが……。
関連記事
-
【バヤール】「628」(c.1960s)
【BAYARD】"628" (c.1960s) made in France. 3本目の「バヤ
-
【ウォーターマン】英国製「 W5 」(c.1950s)+マニフォールド・ニブ
【Waterman】" W5 " + Manifold nib(c.1950s). Made in
-
インクの汚れ落とし = アスコルビン酸 =
Fountain pens cleaning by "C₆H₈O₆" 今回は万年筆の内・外部に
-
趣味としての万年筆は持っていないの?④
「趣味としての万年筆は持っていないの?」の第四弾!! ❏Wyvern “Perfect Pen
-
【パーカー】デンマーク製「デミ・ポピュラー」(c.1953-54?)+エアロ・フィラー式
【Parker】"Demi - POPULÆR"(c.1953~54?) + "aerometric
-
【エスターブルック】マイ・コレクション (c.1940s-50s)
【ESTERBROOK】"Collections" (c.1940s-50s) made in C
-
【ヴィーナス】モデル名不詳(c.1950s)
【VENUS】“Unknown Models ” (c.1950s) エスターブルック互換ニブ
-
【ウォーターマン】「チャールストン」(c.2000s )+ EFニブ
【Waterman】” Charleston ” + EF nib(c.2000s ) Made i
-
【ウォーターマン】英国製「515D」(1950s?) + 幻のボタン・フィラー式 & レストア編
【WATERMAN】Button Filler "515 D" (1950s?) Made in E
-
【ウォーターマン】米国製「 ゴールド・コリンス・テープライト 」(c.1950s)
【Waterman】" Gold Corinth Taperite " Made in U.S.A