【シェーファー】タッチダウン「アドミラル」(c.1950-52) + ショートハンド・ニブ

【Sheaffer】Tounchdown “Admiral” (c.1950-1952) + Shorthand nib

久し振りののシェーファーペンの紹介となりますね。今回はシェーファーペンの中で私が最も苦手としているペンの「Admiral（アドミラル）」について感想を述べたい（あくまでも主観です！ご容赦を！）と思います。このペンは同時に発売された「クラフツマン」と同じくエントリー・レベルのタッチダウン式ペンとして50年代初めに発売され、「クラフツマン」より若干金属パーツが多く使われている上に No.33 ニブより少し大きいツートン・パラジウムコートの”14k No.5 Feathertouch”と刻印されたオープンタイプ・ニブが奢られたモデルになります。ペン自体の出来やバランス・大きさが良く、デキも悪くありませんが文章を書いた後決まって字が太って見えます。また、同時代のシェーファーペンと比べると意外にシナリがあってペン先が開き易い傾向にあり、ガチニブを期待して書くと「おや？」と感じることがありますね。こういうのが好きな方がおられるとは思いますが、どうも私的には苦手な分類に入ります。これはあくまでも主観ですがこのペンをチョイスする場合は極細字や細字に期待するのではなく、思い切って中字や太字を選ぶ方がこのペンをそれらしく使えるような気がします。

※軸色はダーク系のエバー・グリーン。

この個体は「アドミラル」では珍しい首軸に「リ」のマークが入った「ショートハンド（速記）・ニブ」ですが、インクフローはすこぶる良い上にショートハンド・ニブらしい特性は持っているものの期待したほど細い字は書けませんでした。また、速記には比較的硬いペン先が向いていると思っているのでこのシナリと弾み方にどうにも慣れることができず、私にはとても使いづらく感じましたね。かつて「アドミラル」を何本か所有しておりましたがこう言った理由で使いこなすこと（コントロール）ができず、今現在はこの個体一本のみになってしまいました。以下ペン先の写真です。

※ショートハンド・ニブですが、特に見た目は変わっておりません。

ペンのディテールは全長はキャップと閉じて約13cm、胴軸の直径が約11.5mm。ごくコンベンショナルなタッチダウン式でサックサイズは定番の#15サイズ。細い字に拘らなければペン自体の完成度が高く、握りも悪くありませんので持ち歩き用として最適なペンだと思います。

※ショートハンド（速記）・ニブについては以前の記事「ショートハンド・ニブとは何か？」をご覧ください。