【エスターブルック】カナダ製「J – PEN（LJ）」&「パースペン（CH）」（c.1950s）

【ESTERBROOK】J – PEN “LJ” & PURSE PEN “CH” (c.1950s)  made in CANADA.

珍しいカナダ製エスターブルックの紹介です。英国製エスターブルックとは違いユニークな軸色や特別な仕様などは存在せず、基本的にはU.S.A.メイドものと商品構成は同じのようです。但し同軸のインプリント（刻印）は英国製エスターブルックに近い感じです。（U.S.A.ものは「Esterbrook ®」と商標登録マークが刻印されておりますが、英国製・カナダ製にはこの「®」マークはありません。そして下の行にそれぞれ MADE IN U.S.A.、MADE IN ENGLAND、MADE IN CANADA と刻印されております）

※写真左は「LJ」（ブラック）、右は「CH」（ピーチ）です。

使用した感じは全くU.S.A.ものと同じで特に変わりはありません。この度はペンに特徴がなく面白みに欠けるので「LJ」の方には英国製互換ニブの「Osmiroid “Hard Fine”」というペン先をつけてみました。やはり想像していた通り Linton や Venus ニブとは性格がまるで違い、シナリや柔らかさを感じ字幅も少し太めなようです。同じエスターブルックの軸なのに全然別なメーカーのペンに感じるところが面白く、この辺がエスターブルックの醍醐味ですね。本当に面白いです。

※ペン先は鉄ペンに金メッキ仕様のオズミロイド・ニブ。

一方「CH」ペンは “No.1551” の中字ニブが付いてきました。これといった特徴のない平凡な中字ペン先って感じで特筆すべき点はほとんどありません。（私が中字に興味が無いからそう思うのかもしれません）但しこの個体のペン先は非常に珍しい仕様のようで「No.1551」の刻印はあるものの製造国の刻印がありません。こんなエスターブルックのペン先は今までみたことがありません。米国製や英国製のペン先には必ず刻印があるのですが……。

※おそらくカナダ製と思われる「No.1551」の純正ニブ。製造国の刻印がありません。

今回購入したペンはインクサックやペン先の状態が良かったので内・外部の洗浄のみでレストアには至りませんでした。たいしたネタではありませんでしたがエスターブルックの研究材料して紹介してみました……。

※パステルズ・シリーズで「ピーチ」軸は中々お目にかかれません。ピンクはたまに見かけますが……。（デジカメでの色の再現が難しいですね、実際はもう少し色が濃いです）