【ペノール】「スコールペン・エクストラ」（c.1950s）

【PENOL】”Skolepen EKSTRA” (c.1950s) Made in Denmark.

新年早々の第一弾はクリスチャン・オールセンの自社ブランド「ペノール（PENOL）」の50年代製スクールペン「スコールペン・エクストラ」を紹介いたします。ほぼ未使用の「ミント」状態で出品されておりました。このようなコンディションのペンを買うことは滅多にないのですがクリスチャン・オールセン製のパーカーペンを入手以来、いつかどこかのタイミングで欲しいと思い購入に至りました。まずは写真から……。

※どことなくパーカーっぽい……!?

ペンのディテールは全長がキャップを閉じて約13.5cm、軸の直径は約11.5mm。キャップを尻軸に差すと私の手にジャストフィットする約6インチ（15cm前後）となります。ボタン・フィラー式でペン先は金メッキが施されたステンレス・ニブで以前紹介した「パーカー・スチューデント」より軽く仕上がっており、見た目よりさらにチープ感がありますね。マぁ～、スコールペン（＝スクールペン）なので仕方ありませんね……。ネット上の情報によると製造時期は1952年～60年頃までで「スコールペン」と「スコールペン・エクストラ」の2本立てで販売されていたようです。「スコールペン・エクストラ」はペン先・クリップ・キャップバンドが金メッキ仕様、「スコールペン」はステンレスそのままの仕様のようです。構造的には両者の違いは全くありません。

※デンマーク語のインプリントと販売当時のチョークマーク。

❏インプリント

PENOL Skolepen (= PENOL Schoolpen)

EKSTRA (= EXTRA)

DANSK ARBEJDE (= DENMARK MADE)

チョークマークの方は「1850KR EF」（＝185.0デンマーク・クローネ　極細字）と勝手に解釈しております。

※ステンレス・ニブですが、かなり大型のペン先です。

まだつけペンでの試筆しかしておりませんが、期待していたほど字幅は細くなく若干フレックス気味でちょっとデリケートな感じがしますね。ただスクールペンらしい特長として全方向ストレスなしにスムーズに線が描けますし、インクフローも良く扱い易いのは間違いないのですが、この時代の鉄ニブの耐久性はどんなもんでしょうかね？少なくとも現代の鉄ニブほど長持ちはしないような気がしますが……。鉄ニブのペンとしてはかなり上質な部類に入ると思いますし製品としてのデキも良く、欠点も殆ど無い素晴らしいペンであることは間違いありません。ただ日常的に手軽に使用できる実用万年筆とはちょっと言い難いですね。どちらかというとコレクター向きなのかもしれません。私にとって色々と一石を投じる（考えさせられる）ペンでした。

今年も拙い記事を書き続けると思いますが、よろしくお願いいたします。