【エスターブルック】英国製「LJ」（ロング・スレンダー）＋リントン・ニブ（c.1950s）

【ESTERBROOK】”LJ” J-Family  (c.1950s)  U.K. Model with Linton nib

今年に入って4本目のエスターブルックです。ネットで探し始めて苦節約5年、やっと念願かなって英国製 J-PEN “LJ”（スレンダーモデル）のダーク・ソリッドカラー（フラット・ダークカラー）軸バージョンが到着しました。どうやら「祭り」はこの辺で終りですが「いや～、長かった！」の一言に尽きますね。

※やっと思いを遂げました。

到着したペンは一番欲しかったダーク・ブルー軸でNo.9128 “Extra Fine Flexible”（フレックス・ニブの極細字）が付いておりました。このニブも比較的高価な分類に入るんですが、今現在の私には必要性が無いのでリントン製互換ニブ（細字）に交換しました。ペンの外観は多少の使用感はあるもののメカニズム的には全く問題は無くニブ、サック共に使用可能な状態でレバーの動作も気になるところはありませんでした。全体的なコンディションは概ね良い方だと思います。

※外観はマズマズ。

※↑No.9128 “Extra Fine Flexible”ニブ。

※↑リントン製の互換ニブ。

さてリントンの互換ニブですが懸念していた過剰なインクフローやインク漏れもなく、また字幅も細めですこぶる調子がイイです。前出のヴィーナス・ニブよりほんの少し硬くシナリはありませんが価格以上のパフォーマンスを発揮しているように思います。後は耐久性ですがこればっかりは使ってみないと何ともいえませんね。私的にはヴィーナスよりこちらの方が好みかも……。

※↑MADE IN ENGLANDのインプリント。

エスターブルックのペンを降ろす時いつも思うのですが、軸やレバーはそれなりに古いのですがペン先だけはインクを一度も通していないN.O.S.（ニュー・オールド・ストック）状態のニブを使い始めることが多いので約60年前のほぼ新品に近い状態でペンを楽しむことができるのが嬉しいです。「60年前の万年筆はこういうタッチだったんだ」とか「基本的に現代の万年筆とさほど変わらないな」とかいろいろな思いが交差します。またペン先も純正品・互換品を含め自由に交換・チョイスができた万年筆全盛期に作られたノスタルジックなペンに触れられる数少ない機会だとも思っております。そこがエスターブルックの面白いところですね。ペンのスペックはキャップを閉めてジャスト”5″インチ（約12.8cm）でシェーファー「クラフツマン」や「アドミラル」とほぼ同じ。インクサック・サイズは定番の#16。これにてエスターブルック熱と祭りは一旦終息。