【シェーファー】「インペリアル・ライフタイム1250」（c.1962-64）+ショートハンド・ニブ

【Sheaffer】Imperial “Lifetime 1250” （c.1962-64）+ “shorthand Nib” Made in U.S.A.

しばらく更新ができませんでした。今回は1962年に発売された「ライフタイム」シリーズの中の一本をご紹介します。このモデルのデザインはインペリアル・タッチダウンと同じですが、こちらは生涯保証付きでカートリッジ式というのがミソですね。今回のブツ1250（＝＄12.50）は「インペリアルⅣ」相当のガチ定番モデルの一つです。チョークマーク付きのほぼデット状態で掘り出し、しかもショートハンド・ニブ付きというウルトラ珍しいペン先がついておりました。ペンは限定販売だったのか、「ライフタイム（生涯保証付）」表記に問題があったのか、あるいはお上からの指導があったのかは伺い知れませんが64年に販売終了となってしまったようです。まずは写真から……。

※ほぼ販売当時の状態で掘り出しました。

書き心地や使用感はすでに多くの万年筆ファンやシェーファー好きの方々によってインプレされていますので、そちらの記事をご参考にしていただければ幸いです。ペン自体は細身で適度な重みがあってバランスが良く、材質やクオリティに於いても文句のつけようがありません。また現在でも日常的に使用できるペンであり、如何にも60年代の良質なペンという感じでここらへんが人気の秘密なのかもしれませんね。さて字幅ですが、今のところつけペンでしか試しておりませんが概ねXF～Fの中間ぐらいでフローが良く、早書きしてもインクが途切れることのないショートハンド・ニブらしい特徴を持ち合わせています。とにかく扱い易い実用万年筆であり、中々の逸品でちょっと驚かされました。人気がある理由も判るような気がしますね。

※ペンポイントだけ見てもノーマルのモノと見分けがつきません。

私的には「ドルフィン」や「コンパクト・シリーズ」を除いて60年代のシェーファー・ペンはあまり興味がありませんでした。「ブツは大量に出回っているし、買おうと思えばいつでも買えるな～」程度の思いしかありませんでしたが、40～50年代のものと比べるとやはりクオリティや材質が着実に向上しており、より面白く・より扱い易いモノに進化していたことを今回改めて再認識することができました。やはりシェーファーはいろいろな意味で懐が深く、興味が尽きないペンですね？！

※軸のチョークマーク。

ペンのディテールはキャップを閉じて全長約13.5cm、胴軸の直径が約11mm。吸入方式はカートリッジ式で現在販売されているインク・カートリッジがそのまま使えます。但し、コンバーターは以前紹介した「ボタン式コンバーター」のみ使用が可能です。