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インクサックとニップル そして “O”リング

公開日: : 最終更新日:2014/06/03 02-万年筆修理・補修関連, 03-修理・補修ツール、消耗品

サックサイズとニップルの関係についてお話しします。私は長らく単純に胴軸の直径に合わせてサックサイズを選択するものと勘違いをしていました。この件について海外のショップに尋ねたところ、サックサイズはニップルの直径によって使用するサイズを決めるようです。かなり以前に親切にも「おおよその目安」を記載したメールを頂きましたのでここに紹介します。これはメーカーに関係なく適用できるそうで出所が不明なメーカーやモデルなどもOKだそうです。

Size 12 – Nipple Diameter 4.20 to 5.35mm
Size 14 – Nipple Diameter 5.36 to 5.75mm
Size 15 – Nipple Diameter 5.76 to 6.15mm
Size 16 – Nipple Diameter 6.16 to 6.55mm
Size 17 – Nipple Diameter 6.56 to 6.95mm
Size 18 – Nipple Diameter 6.96 to 7.35mm
Size 20 – Nipple Diameter 7.36 to 8.25mm
Size 22 – Nipple Diameter 8.26 to 9.25mm

最大径と最小径が微妙な場合は大方の意見としては小さいサイズを選択する方が多いようです。ただアメリカ人らしい「ワンサイズ程度の違いは大勢に影響しない」というダイナミックな意見も結構ありました。さてサックのマテリアルはラテックス(写真下右側)が一般的ですが、その他にもシリコン製や同じラテックスでも薄手のものもあります。海外ではラテックスかシリコン製かたまに論争になることがあるようですが、それぞれ一長一短があり決定的なことは言えません。私的には「好みの方をどうぞ」って感じですね。但し、薄手のラテックスはあまりお勧めしません。過去に何度か空気の圧搾時に高い空気圧に耐えられずニップルからサックが外れてインクが漏れたことがあるからです。ということで私は古典的なラテックスを使っております。

IMG_2729 IMG_2720-01

次にシェーファーのタッチダウン式やスノーケル式に欠かせない”O”リングですが、しばらくサックと共に海外より調達しておりましたが国内で製造・販売してることが分かってからは国産品を使用しております。今のところ空気の圧搾不足などのトラブルは皆無です。

IMG_2724 IMG_2726

写真上左側の上が TD “FAT” モデル・タッカウェイ・PFM用の大きいサイズで、下が通常サイズのTD(TM タッチダウン以降~’70年代後半)とスノーケル用の小さいサイズです。写真上右側はそれぞれの商品型番です。ネット通販だと送料と手数料がかかりますが「脇役商品.com」で購入可能です。(NOK製)

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