【ウォーターマン】カナダ製「 リーダー 」(c.1950s)+ 分解 & レストア編<ビックリ!!>
公開日:
:
最終更新日:2017/01/09
01-万年筆紹介, 02-万年筆修理・補修関連, M05-WATERMAN, N04-カナダ, s04-レバー・フィラー式
【Waterman】” LEADER ” (c.1950s). Made in Canada.
すでに前回取り上げているウォーターマン「リーダー」ですが、今回はカナディアン・バージョンをご紹介します。購入前より判っていたことですがペンはコンディションが良くなく、また外観もズタボロ状態だったのでレストアすることをすでに決めておりましたが分解・洗浄過程で内部構造が若干U.S.モノと異なる点がありましたので備忘録としてここにとどめて置くことにしました。但し外観的には違いは全くありません。違いは2ヵ所で、①首軸とニップルの中間にある胴軸との接合部分に金属(写真下を参照)が使われていること(U.S.モノはプラスチック成型)、②ニップルの直径がU.S.モノより1mm程度大きいこと(約7mm強あります)に違いがあります。
①については最初は後付モノかと思いましたが、キチンと首軸内部まで金属がきれいにはめ込まれていたのでどうやら最初からの仕様だったように思えます。首軸と胴軸を分離する際、金属の方がいいのでしょうか……!? それともペン全体のバランスを取るためのモノなんでしょうか……!? いづれにせよここになぜ金属を使うのかが不思議なのと合理的な説明ができません!!(笑)
②はもっと深刻でニップルの直径が7mm強あるということは基本サックサイズは#18ということになります。しかし、U.S.モノと外観上の違いはないので(ペンの長さや胴軸の直径など)当り前ですが#18サイズのサックは胴軸に入りませんでした。そこでワンサイズ下の#17サイズを試してみたところ強引に挿入することはできましたが、サックが胴軸の中で捩れてインクを吸い上げる保証はどこにもありませんでした。結局セオリー通り#16サイズを使うことにしました。少々イビツに見えますが強引にニップルと接着(下の写真)させた状態です。これ、かなりキツイわ!(苦笑)
※今回、製造国が違うとこんなイレギュラーなことが起きることを初めて知りました。(勉強!勉強!)
❏今回のレストア状況。
※キャップはやれるだけやってみました。
❏ペンのディテールはU.S.モノと同じ。ニブはカナダ製でノーマルな「IDEAL 14KT」中字と胴軸のインプリント。
❏レストア前のニブとキャップ↓
以上、備忘録として掲載しました。
関連記事
-
【パーカー】米国製「パーカー V.S.」(c.1940s)+ ボタンフィラー式レストア編
【Parker】"Parker V.S."(c.1940s) Made in U.S.A. 今
-
【マビー・トッド】インド製「スワン・カデット」 (c.1960s) + EDフィラー式
【MABIE TODD & Co.】”SWAN CADET” (c.1960s) made
-
【シェーファー】タッチダウン「タッカウェイ」(c.1949-50)
【SHEAFFER】Touchdown “Tuckaway” (c.1949-50) 今回はシ
-
【パーカー】デンマーク製「ニュー・パーカー V.S.」(c.1950s)+エアロ・フィラー式
【Parker】"New PARKER V.S."(c.1950s) + "aerometric f
-
【パーカー】フランス製「デュオフォールド AF」(c.1940s-50s)+レストア編
【Parker】"Parker Duofold AF (Aluminium Filler)"(c.1
-
【エスターブルック】 =幻= ブラジル製「LJ」(ロング・スレンダー)+レストア編(c.1950s)
【ESTERBROOK】”LJ” (c.1950s) made in Brazil. 遂に、遂
-
【シェーファー】「ステイツマン(FAT-TD)」(c.1949)+幻のフレックス・ニブ
【Sheaffer】"Statesman" Fat-Touchdown(c.1949)+ Flex
-
【シェーファー】タッチダウン「バリアント」&「センチネル・デラックス」(c.1949-50)
【SHEAFFER】 Touchdown "VALIANT & SENTINEL DELUX
-
【ベクスレー&シェーファー】夢のコラボ「Torpedo Mk 1 LE」(c.2011)
【Bexley & SHEAFFER】"Torpedo Mk 1 LE"(2011 Balt
-
趣味としての万年筆は持っていないの?⑪
「趣味としての万年筆は持っていないの?」の第十一弾!! ❏"Sheffiled pen" (1