【エスターブルック】 =幻= ブラジル製「LJ」(ロング・スレンダー)+レストア編(c.1950s)
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最終更新日:2018/07/17
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【ESTERBROOK】”LJ” (c.1950s) made in Brazil.
遂に、遂に手に入れました。このブラジル製エスターブルックの入手は困難極まり無く、以前の記事で書き込みましたがネット上で購入するのはほぼ不可能なので「ライフワーク」として気長に構えておりました。が、今回英国より購入した「プラティグナムひと山」の中からゴミ同然の状態で紛れておりました。しかも出てきたのはブラジル製専用色のパステル・グレーだったとは……まずは写真から……。
※変色ギャップが激しい胴軸&キャップとポルトガル語のインプリント。
某B国製とはブラジル製エスターブルックのことでした。このペンは先進国(もう、この言葉は死語だと思いますが……)へ正規に輸出された形跡が無く、ブラジルとその周辺国から掘り出さなければなりません。売物が無くネットで探しても中々ヒットしませんね。今度のブツは外観は激しく傷んでましたが、構造的なトラブルは無く動作しましたのでレストアに踏み切りました。特に変ったところも無く、セオリー通りの造りでクオリティ的にも他国製のモノと変りませんでした。書き心地やタッチ感も普通のエスターブルックでしたね。
※構造的に変ったところや怪しい部分もありません。セオリー通りです。
ペン先は「No.2668」が付いておりましたが、見た目以上に状態が悪く使用することを断念しました。ここは適当なペン先に交換する必要がありますね。
※U.S.A.刻印の無いペン先。残念ながら使えません。
さて、ブラジル製エスターブルックの特徴は軸色にあり「CHシリーズ」と同じパステル・カラーが「LJ」及び「SJ」にラインナップされていました。さらに1957年以降レバー・フィラー式を止めてエアロ・フィラー式が導入され、それと同時にカラーリングも後期型パステル・カラーに変更されました。何れにせよ、パステル・カラーやエアロ・フィラー式の「LJ」及び「SJ」は後にも先にもブラジル製のみにしか存在しませんのでレア度は上がるばかりですね。以上でブラジル製エスターブルックのお話しは終わりです。話しのネタにどうぞ!
※参考リンク = http://www.starfountainpen.com.br/mostrarartigo.asp?codi=7
↑ページ一番下あたりに記述があります。
※天冠と英国製「LJ」との比較(写真右)。
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