【エスターブルック】マイ・コレクション (c.1940s-50s)
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最終更新日:2017/09/16
01-万年筆紹介, M02-Esterbrook, N01-米国, N02-英国, N04-カナダ, N09-メキシコ, s04-レバー・フィラー式
【ESTERBROOK】”Collections” (c.1940s-50s) made in Canada, England, Mexico & U.S.A.
さて、エスタブルックの記事は今回をもって(おそらく)最後となります。すでにエスターブルックを所持している方や興味があってこれから集めてみたいと思う方などにご参考なれば幸いです。と言うことでレストアのお話しも無ければ、インプレもありませんので軽く受け流してください。因みに今回写真に写っている全てのペンはレストア済で使用可能な状態をキープしております。私がコレクションしているエスターブルックは1940年代後半~50年代にかけて製造された「LJ」ベースのレバー・フィラー式のペンがほとんどです。エスターブルック全体から見れば一時期のごく一部のモデルに過ぎないですが、軸色を「ソリッド・カラー」に限定しているので米国製以外のブツを探し出すことに苦労しました。先ずは各国のインプリント写真からご覧ください……。
※インプリントで米国製以外は「Ⓡ」表記がありません。
■「LJ(ロングスレンダー・モデル)とSM、LK(デラックス・ペン)」
写真左よりダーク・グリーン(英国製・LJ)、ブラック(カナダ製・LJ)、ダーク・ブルー(英国製・LJ)、ダーク・レッド(英国製・LJ)、アクア(米国製・SM)、ブラウン(米国製・SM)、サンド(米国製・SM)、ロイヤル・ブルー(米国製・LK)。スタンダード・サイズで扱い易い中庸なペンです。デラックス・ペン(SM、LK)のみ金属キャップ仕様ですが、米国製以外のものは見たことがありません。
■「SJ(ショートスレンダー・モデル)」
写真左よりダーク・レッド(英国製)、ブラック(メキシコ製)、ナース・ペン(米国製)、ダーク・ブルー(英国製)。デミ・サイズですね。私の手にはこのサイズがベストのようです。
■「CH(パース・ペン)」
写真左よりアロハ・ゴールド(後期型・米国製)、パステル・グレー(前期型・米国製)、ダーク・レッド(英国製)、アクア(前期型・米国製)、ピーチ(カナダ製)。こちらは最小サイズでカラフルなレディース・モデルですね。「パステルズ」とも言われております。持ち歩き用として最適なサイズですが、発色がキレイなので飾り物として(米国では)コレクションしている方々も少なくないようです。
■スペック
ペンの全長はキャップを閉めた状態でそれぞれ約128mm(LJ)、120mm(SJ)、112mm(CH)、130mm(SM & LK)で胴軸の直径はほぼ共通で概ね10.5mm前後です。但し、経年劣化により長さが1~2mm程度縮む傾向がありますね。
■純正ニブと互換ニブ
写真左側が純正品で右側がリントン製とヴィーナス製の互換ニブ(当時の定価が35セントとは……驚きです!!)。互換ニブについては現在でも比較的安価に購入できますが、耐久性に難があるという指摘(私的には気になりませんが……)が多いようです。ペン先についてはお気に入りのブツが見つかるまで何種類か試してみるのも面白いと思いますが、「こだわりが無い」のであれば互換品でも十分だと思います。ペン先がダメになった時は直すのではなく、交換するというのがエスターブルックらしい使い方ですね。
■まとめ
今から8~10年ぐらい前「eBay」ではレストアが必要なエスターブルック・ペンのほとんどは「ゴミ扱い」に等しく、米国からの送料込みで15~20ドル程度で購入できたので「レバー・フィラー式のレストア」のプラクティス(もちろん、壊したペンはありません!)として最適なペンでした。しかし数年前より徐々に値段が上がりはじめ、今では気軽に買える価格では無くなりました。一部のレア・モデルなどはパーカーやシェーファー並みの値段がつけられているブツもあります。しかしエスターブルックが日本で人気が出るとは思えませんが……ペン先を修理することなく簡単に交換できる合理性と実用性を備えており、そういったスタンスで接すると「こういう万年筆もアリかな?」と次第に寛容な気持ちになっていくのが不思議ですね。ここはペン自体のクオリティがどうのとか、書き味がどうのとかいう観点では無く「書くための実用的な道具」として使うと意外に面白くて奥深いことに気がつくと思います。以上、エスターブルックの個人的感想でした。
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