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インクの汚れ落とし = アスコルビン酸 =

公開日: : 最終更新日:2015/09/21 02-万年筆修理・補修関連, 03-修理・補修ツール、消耗品, N03-日本

Fountain pens cleaning by “C₆H₈O₆”

今回は万年筆の内・外部に付着した「インクの汚れ落とし」のお話をいたします。インクの種類にもよりますがペンの内・外部にインクが付着していた場合、台所用の中性洗剤(私は首軸やペン先・ペン芯の洗浄には台所用の中性洗剤は使用しません)だけでは中々汚れが落ちないものです。そこでプラチナ万年筆製クリーニング液やロットリングの洗浄液などを使用しておりましたが、結構なコスト高なのとペン先やペン芯には効果はあるのですが、他の部分となると思ったように汚れが落ちてくれませんでした。そこで色々なケミカル系・非ケミカル系の洗浄剤を試してみましたが、やっと満足のいくものに出会うことができました。下の写真の「アスコルビン酸の原粉末」です!

IMG_3800

※インクの汚れ落としの救世主となり得るか……!?

上記の写真のブツはケミカル系の汚れ落としではありません。人がビタミンC不足を補うためのモノであり、粉末を水に溶かして飲料して飲むものです。その昔「カッケ」などの病気に使っていたようです。私も学生時代、酒・タバコの大量摂取や不摂生な生活を続けていたので体調不良時によくお世話になったクスリですね。無味無臭の粉末で特に副作用も無く(但し急激に一気飲みすると下痢を引き起こす方もいるようです)まずまず安全なものですね。さて話は戻ってナゼこのビタミンC粉末がインクを落とすかは科学的な根拠は判りません。以下が実際の実験結果です。

w-0m → w-30m → w-60m

※↑写真左より、どぶづけ直後→30分後→60分後

w-120m → w-6hours

※↑写真左より、120分後→6時間後

アスコルビン酸1g(写真スプーン擦り切れ1杯)に対して水100ccの割合で原粉末を溶かし、6時間ほど放置しましたが汚れはそれ以上広がりませんでした。写真の通りペン先にも効果的ですが、キャップの内側(インナーキャップ)には絶大な効果があり汚れのほぼ70~80%が落ちたようです。台所用の中性洗剤ではここまで汚れは落ちません。また本来人間が飲むものであるため、胴軸・首軸・ペン先に悪影響は全く無く(但し、スターリングシルバーなどの金属軸は実験しておりません)変なシミがついたり、変色したりという副作用は起きませんでした。次に軽くブラシや駒込ピボットなどを使用してキャップ内部やペン先・ペン芯を洗浄します。

before_waterwash IMG_1290

※首軸には駒込ピボット、キャップ内部にはブラシを使ってシャバシャバ洗います。

洗い終わったら水道水でアスコルビン酸を洗い流します。最後に下の写真のように水道水にドブ漬けして半日程度放置します。

after_waterwash

※↑半日程度水道水にドブ漬けします。かなりキレイになります。

ここまですると、この後の行程(コンパウンドの広がり方やワックスの乗り方がスムーズになります)が楽になり、外観の仕上がりもより良くなり輝きも違ってきますね。酷い状態のジャンク品も、もしかしたら復活するかもしれませんね。(自己責任において)一度お試しあれ!!アスコルビン酸は大手ドラッグストア・チェーンから街の小さな薬局までどこでも入手可能です。但し、C1000タケダのような糖分が入ったものは絶対に使用しないでください。必ず無味無臭で添加物が入っていない原粉末を使用してください!!

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