【ベクスレー&シェーファー】夢のコラボ「Torpedo Mk 1 LE」(c.2011)
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最終更新日:2017/02/07
01-万年筆紹介, 99-新品, M01-SHEAFFER'S, M06-Bexley, N01-米国, s10-カートリッジ・コンバーター両用式
【Bexley & SHEAFFER】”Torpedo Mk 1 LE”(2011 Baltimore Pen Show Model)
初めて新品万年筆の紹介となります。入手先は eBay でヴィンテージから新品まであらゆるペンを扱っているトップセラーの bob さんから購入したもので、日本の方々も知っている人が多いのではないでしょうか。このペンは「2011年 ボルチモア・ペン・ショー」時にシェーファー・インレイド・ニブの何周年記念かは忘れましたけど、ベクスレー社よりシェーファー・ディーラーへワンオフものとして頒布されたペンで 胴軸とキャップがベクスレー製、首軸ユニットは「シェーファー・レガシー I 」という仕様です。私はイエロー軸の XF をチョイスしました。
※軸色はレモン色に近いです。
※胴軸のインプリントとベクスレーロゴが刻印されたゴールド・クリップ。(写真上・右)
そもそも年に数回仕事でA4サイズに換算して10ページ前後の長文筆記をすることがあるのですが、筆記後半の2~3ページ分がちょっと辛くなってきたので普段使っているペンより若干軸が太く、重めのペンを探しておりました。いろいろと候補になるペンは多々ありましたが、ここらへんで現行シェーファーの新品万年筆を試し書きした上で購入することに決めました。そして気合を入れて現金を持参した上でわが街の老舗文具店(入りづらいんですよね~、ここ)を訪れ、こっちの意図を一通り説明した後「レガシー」を数本出していただきました。10~15分ぐらい試し書きをしたでしょうか、何かシックリ来ないのと案の定イヤな予感を感じました。私が想像していた以上の重さがあり、また金属軸に慣れていないせいかどこに指(手)を置いてもバランスを取るのが難しくコントロール以前の問題でした。どうやら最もバランスがとれる部分は首軸と胴軸の接合部分、もしくは思いっきり尻軸に近いところにあるように感じました。特に首軸と胴軸の接合部分を握るのは一番キライなんですよね。反面良いところもあり太さとレガシーのガチニブペン先は気に入りました。しかしバランスと指(手)の握り位置はどうにもならず、さらに希望していた XF ニブの入荷が未定で F ニブしかないとのことで購入断念となりました。代わりに店員さんが持ってきたペンは私の中でオプションですらなかった「プラチナ・プレジデント」。書いてみると「おォ~、これ、これ、これよ」って感じで違和感がなく字幅も「細字」(F)で十分なようでした。が、しかし日本製品に有りがちな機能やクオリティそしてサービスなどモノとしては申し分ないのですが、どうにもデザイン不在のこの万年筆には納得できず(しかも軸色が黒だし…)購入には至りませんでした。私はペンに限らず常々日本製品に少々不満を持っており「壊れにくく、高品質でアフターサービスが充実していればデザインはどうでもいいのか?」と常日頃思っています。自動車にしろ、電化製品にしろ、何にしろ量産品に関してオリジナリティが無く「何かに似ている」のである。そろそろ気付いて欲しいな~。話は戻って時間は費やしましたがレガシーの長所・短所やプレジデントの素晴らしさが伝わり、この件は一旦白紙に戻すことにしました。(プレジデントについてはいつか記事にしたいと思っております)それから約一年後、いつも通りebayをチェックしているところにこのペンがレーダーに引っ掛かり、何となく直感的に「これだ!」と思いすぐにでも購入したい気持ちでしたが価格が価格だけに(送料込みで約240ドル・当時のレートで2万円弱)2~3回メールのやり取りをして重さや軸の直径などのディテールを確認した上で購入に踏み切ることにしました。重さはプラ軸(レジン)なのでレガシーの約半分程度、軸の直径はわずかに太くレガシーのような重厚さは無いもののとてもバランスがいいコントローラブルなペンであり、またXFを選択して正解だったようです。余談ですがこのペンは私が万年筆に支払った最高額であり、使うたびに民主党時代の「激円高」を思い出します!(もし現在なら購入を断念していたでしょうね)
※あとで気付いたのですが、ニブの厚さが60年代のインペリアルの倍ぐらい厚いです。
さて肝心のペンですが「これが本当に 18k か」と思うぐらいガッチガチのガチニブでシナリや粘りはなく、まるで鉄の棒を使って地面の土に文字を書いているかのような錯覚がします。筆記中は「サリサリ」音がしますがインクが途切れることなくスムーズに筆記ができます。但し、ペンが大柄なので短い文章を書く時などは少々億劫な感じがしますね。サイズはキャップを閉じて約14cm弱、キャップを尻軸に刺すと約16.3cmと重厚さは無いものの圧倒的な迫力があり尚且つ異様なオーラを発散していることを感じます。また評判通りベクスレーの軸の仕上げが本当にキレイで雑なところはありません。現代の万年筆らしくメンテが楽な上、現行コンバーターやカートリッジが使えますので何も言うことはありません。日常使う実用万年筆としてはかなり外れていますが「ここぞ」の時に使えるこのペンに満足しております。
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